
記事を読んで頂きありがとうございます。
外科医歴16年目、湘南美容クリニックの院長を5年間歴任、目元整形1万件を経験している現役の美容外科医として、実際に施術を検討されている方向けに分かりやすく埋没法の解説を行っていきます。
まとめサイトやAIでの要約よりも実際の診療経験に基づいた臨床ベースの解説になりますのでぜひご参考にされてください。
今回は埋没法の「表留め」と「裏留め」について解説していきます。
埋没法の種類
糸をまぶたにかけて二重まぶたを作るのが「埋没法」と呼ばれます。
たくさんのクリニックが全国にありそれぞれ固有名称の埋没法が多数ありますが、実は埋没法の種類自体はそれほど多くありません。
【埋没法の種類】は大きく分けると
- 1点、2点、3点留めなど糸を何個使うか
- 点留めか、線留めか
- 瞼板法か、挙筋法か
- 糸の結び目が表にくるか、裏側にくるか
全ての埋没法は大きくわけてこの4つの項目を組み合わせたもののどれかに該当します。
糸を何点使用するかを除けば、点か線、瞼板か筋肉か、表か裏の2×2×2=8通りしかないということになります。
今回は埋没法の表留め、裏留めについて解説していきます。
表留め埋没法の特徴
- まぶたの表面に小さな傷をおいてそこから糸を通して二重を作成するやり方です。
- 表面に糸の結び目がくるため「表留め」と呼ばれています。
- 日本でも50年以上の歴史がある標準的な方法です。

メリット
- 手技が比較的簡単でどのドクターでも受けられる
- 瞼板法と挙筋法のどちらも選べる
- 糸の結び目が表から透けやすいため抜糸が比較的しやすい場合が多い
デメリット
- 1か月程度はまぶたに傷が残って目立つ
- 結び目がポコッとなり目立つ、整形がばれやすい
- 裏留めと比べると腫れや食い込みはやや強く出やすい
まとめると一時的な腫れや傷跡は出ますが、ある程度の経験があるドクターであれば比較的安定した結果が得られる優れた治療法です。
裏留め埋没法の特徴
- まぶたに傷はおかずに糸をかけ二重を作成するやり方です。
- まぶたの裏側の結膜に糸の結び目がくるため「裏留め」と呼ばれています。
- 2010年代頃から行われるようになった比較的新しい埋没法です。

メリット
- まぶたに傷がつかない
- 結び目が表面にないため整形が比較的ばれにくい
- 表留めと比べると腫れや食い込みはやや軽めになることが多い
デメリット
- 手技が比較的難しく表留めより習得に時間がかかる
- 裏側に結び目がくるため、目のごろつきや痛みが出ることがある
- 裏留め埋没法を行っていない施設で抜糸を行う場合に抜糸が難しいことがある
表留めと裏留めの選び方
基本的に美容クリニック・医師の説明は、自院で行っている治療が優れていると説明することがほとんどです。
自分自身を含めたほぼ全ての医師が、自分が得意にしている手術が一番で他の治療についてのデメリットを伝えてしまう主観が入りやすいです。
- 表留めを主にやっているクリニックでは裏留めはゴロつきや抜糸ができないリスクを強調する
- 裏留めを主にやっているクリニックでは傷跡や糸玉のリスクを強調する
もしあなたがカウンセリングに行った際に、それぞれの治療法のメリット、デメリットを丁寧に話してくれて、あなたの希望に合わせた術式を提案してくれる。
そのような医師、クリニックが個人的にはおすすめです。
最初からカウンセラーが出てきて「診察しますね」といってあなたの治療法を決めていくのは明確に違法です。
中には個室に何時間も滞在させて違法な契約をせまるクリニックもあるため十分気を付けてください。
私自身、表留め埋没法、裏留め埋没法をそれぞれ数千件経験しており、いずれの術式にも良さがあると思っています。
その経験からそれぞれの術式のおすすめする場合を以下にまとめました。
表留め埋没法がおすすめな方
- まぶたが厚めの方 →表留めのデメリットである糸玉が目立つリスクが低い
- 夏休みなどでダウンタイムは比較的取れる方 →傷跡がそこまで気にならない
- アレルギー性結膜炎などがあり目のゴロつきや痒みが出やすい方 →裏留めだと一時的に症状が強くなる可能性がある
裏留め埋没法がおすすめな方
- まぶたが薄いまたは出目の方で糸玉が目立ちやすい方 →表留めの場合糸玉がかなり目立ちやすく目を閉じたら整形したことが直ぐにわかる
- ダウンタイムがあまり取れない方 →同じ糸の点数・デザイン・締め具合であれば裏留めの方が腫れない
- 目頭側の二重の形を理想通りに仕上げたい方 →表留めは最初に傷をおくため平行希望だったが実際に埋没したら末広になったということが起こり得る。裏留めであれば手術中にかけ直しが可能なため希望通りにならない可能性が低い
「裏留めは本当に抜糸がしにくい?」
表留めを得意にされている先生がSNSなどで「裏留めはリスクがあるのに勧めるのはただのアップセルのため」のように発信されていますがこれは明確に違います。
リスクとされている抜糸のしにくさに関しては国内の学会や学会誌で簡単に抜糸できる方法が公開さいています。他院のものを含めても特別な技術は不要で比較的簡単に抜糸可能です。
また、表留めでも5年以上経過している場合や、手術手技が上手で傷跡が最小限かつ糸玉をきれいに埋めてあると糸玉が分からず抜糸しにくい場合も実際にはあります。
二重整形に関して一番重要なのはデザイン
埋没法はまぶたに糸を通して結んで二重にするという15分程度で終わる比較的シンプルな工程の手術のため手術前のシミュレーション、デザインがきれいに仕上げるために特に重要になります。
手術前のデザインに沿ってきれいに糸をかけるとシミュレーション通りの二重になることも多いですが、実際には目の開ける力や、まぶたの厚さ、蒙古ヒダの強さなどの要素もあるため予想通りの形にならない場合もあります。
表留めはデザインに沿って最初に傷をおいてから糸をかけ始めるため、追加で傷を増やしてその場で形を修正することは難しいです。
蒙古ヒダが強い方などで思った通りの形になってないといった不満がでる可能性があります。
裏留めの場合は傷を最初に置かないためその場で糸をかけなおすことが出来きます。
実際にかけ直す頻度はそこまで多くありませんがより理想に近い形に手術中に修正可能です。
※裏留めでも可能な形の限界はあるため全て思い通りにはならない可能性はあります。
二重整形を受けるドクターを選ぶ際のアドバイス
肩書きや専門医が重要というよりは理想の二重の形の症例をたくさんあげているドクターがやはり一番おすすめです。
これは表留め、裏留め問わずあてはまります。
その中でも直後、1週間後、1か月後など経過もしっかりと載せているドクターを選んでください。
直後や1週間後は少し腫れているくらいの方がその後の持ちが良いです。
直後も1週間後も全く腫れておらず食い込みもほとんどない症例ばかりのドクターは取れやすい可能性があるので注意が必要です。
どちらの方法もたくさん経験することで違いが見えてきますが裏留め埋没法の方がより繊細な仕上がりを追求することが可能なため二重整形を特に専門にしている有名ドクターは裏留めを選択していることが実際は多いです。
ただし裏留め埋没法で高いクオリティを出すにはかなりの手先の器用さ・繊細さが必要となります。
形成外科専門医や外科歴が長いベテランだから上手、直美(※研修医からそのまま美容外科に進んだ先生)だから下手というのは埋没法に関してはあまりあてにならず、手先が器用でセンスがある先生は最初から上手な印象です。
大手美容クリニックで多くの後輩ドクターを指導してきた経験からも、経験数の多い分院長であっても上手いかそうでないか裏留め埋没法に関しては明確に分かれる印象です。
裏留め埋没法に関しては通常の埋没法と別ジャンルと認識してもらう方が良いかと思います。
以上が表留め裏留めに関する解説になります。
わかりやすく解説しますと最初にお伝えしましたが実際の内容はかなりマニアックな解説になってしまいました。
皆様の二重整形を検討される際の参考になりましたら幸いです。
ひらた美容クリニック福岡天神 院長 平田 侑
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